やけどの応急処置
万が一やけどを負ってしまった場合
万が一やけどを負ってしまった場合、あるいは周囲の人がやけどに見舞われた場合、どのような応急処置をすればいいのでしょうか?
一般的にはやけどの応急処置=冷やすという認識があると思いますが、それだけでは不足しています。
やけどを負った箇所を冷やすのは基本中の基本ですが、まず重要なことは傷を悪化させないことなので、速やかに、かつ傷を悪化させないように冷やし続けることがポイントになります。
たとえばやけどを負ったときに服を着ている状態だと、まず服を脱がせて患部に直接冷水を浴びせることをイメージする人もいるかもしれませんが、これはNGな対応です。
と言うのも服を脱がせたときに皮膚がこすれて傷が悪化してしまう可能性がありますから、服を着ている状態でやけどしている場合は服の上から冷やすようにしてください。
顔や頭をやけどしている場合
そして顔や頭をやけどしている場合、シャワーが近くにあればシャワーを使って冷水で冷やしますが、顔の場合はなかなかそれが難しいケースもあります。
そんなときは冷却したタオルを顔に当ててあげてください。
これは目や口をやけどしているときも同じです。
冷却タオルがすぐに準備できない場合は、氷をビニール袋などに詰めて患部へ当ててもいいでしょう。
そしてもっとも重要なのは応急処置をしている合間に救急車を呼び、速やかに医師に治療してもらうことです。
またやけどの際に水ぶくれができてしまうこともありますが、水ぶくれはつぶさないように注意してください。
落ち着いて対応すること
周囲の人がいきなりやけどに見舞われたときについつい取り乱して何からはじめて良いのかわからなくなってしまいがちですが、そんなときこそ落ち着いた対応が重要になります。
ですから普段から応急処置の方法を頭に入れておくこと、また時間があればシミュレーションをしてみるのもいいかもしれません。
ひとりで対応しなければならないときもあれば、何人かいるときもあると思いますので、その場面を想定して自分が何をすべきか理解できていれば急な場面でも対応しやすいと思います。
また、やけどの治療が終わったあとも重要で、良質なたんぱく質を摂取できる卵、牛乳、赤身肉、大豆製品、魚介類などを食べさせてあげたり、ビタミンやミネラルの豊富な食品も回復に役立ちます。
こうした食事面でのサポートもできると、万が一の対応もよりしやすくなるでしょう。